La Puerta by México Kanko | メキシコ民芸&ハンドクラフト

2021/11/30 20:32



サン・マルティン・ティルカヘテ。
オアハカから車で南へ45分くらいのところにある村です。
とってものどかな村ですが、ところどころにあるウォールアートを見ると、アートが身近な人たちの村なのかなと思わせます。こちらは何と言っても木彫りの彩色動物・人形「アレブリヘス」で有名な村。村内には食品や日用品を売る商店は少ないのに、木彫りの工房やお店をたくさん見かけます。(アレブリヘスと呼ぶか呼ばないかについてはいろいろ議論があるようで、いつかは言葉にしたいと思いつつここではアレブリヘスと呼びます)

↑ いたってのどかな村です


↑ ウォールアートやお店の看板にセンスが光ります

そんなアレブリヘスの村の中で近年ますますアート性の高いアレブリヘスを制作するのが「ハコボ&マリア・アンヘレス工房」。その一角に5年ほど前にオープンしたのが今回ご紹介する「モゴテ陶器工房」です。伝統・文化を大切にしながら、新しい陶芸技術を取り入れて制作を行う工房です。

↑ オープンな雰囲気の工房

中でもサポテカ族の文様を彫り込んだシリーズはこの工房のコンセプトや想いの詰まったものだと思います。
大切にしている伝統や文化を、地元の素材を使い伝統的な文様を取り入れることで表現し、
国内外の技術を取り入れ高温で焼成することで、伝統的なこの地の陶器にはなかった実用性を実現しています。
日本の技術も取り入れているそうで、土の質感が感じられる厚みのある陶器は日本の益子焼や備前焼をイメージしていただくと分かりやすいかもしれません。日本の暮らしにも馴染みながら、メキシコの、サポテカの伝統を感じられる陶器です。

↑ 美しいサポテカ文様が彫り込まれた陶器

弊ショップでお取り扱いしているサポテカ文様のおちょこの制作過程はおおまかにこんな風になっています(途中何回か乾燥が入ります)。
1. 土の採取
2. 粘土づくり
3. 成型(おちょこでは型を使います)
4. 研磨
5. 着色
6. 彫刻
7. 焼成

6. のサポテコ文様の彫刻作業はフリーハンドで行っています。何種類かある決まった文様を彫り込みますが、そのレイアウトは職人さん次第。正確だけど、ちょっとゆらぎがあり、それが機械とは違う温かさを添えています。
そして、模様が入ったらいよいよ焼成。オアハカ周辺にはたくさんの陶器がありますが、ほとんどが低温で焼かれていて陶器としては柔らかいものです。そのため欠けやすいし割れやすい。モゴテでは1200℃という高温で焼くことで、硬くて実用的な陶器を作っています。


古さと新しさを大切にしながら手しごとの温かみに実用性をプラス、
伝統も個性もあるけれど、和の食卓にも溶け込める、
そんなモゴテの陶器、ぜひ取り入れてみてください。
そして、オアハカに行く際にはぜひ工房も訪問してみてください。
訪問の際にはぜひ村の入り口にあるレストラン「アスセーナ・サポテカ」にも。
一部ですが、モゴテの陶器が使われています。

↑ 「アスセーナ・サポテカ」でいただいた朝ごはん

ハコボさん・マリアさんからコメントいただきました。
制作工程と合わせてご覧ください!


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モゴテ陶器工房のおちょこはコチラ


実はけっこうお得なおちょこ2個セットもあります